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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻3号

2002年03月発行

症例報告

Malignant peripheral nerve sheath tumorの1例

著者: 和泉智子1 神谷秀喜1 佐藤美貴1 市橋直樹1 北島康雄1

所属機関: 1岐阜大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.271 - P.274

文献概要

 63歳,女性.von Recklinghausen病の既往はなし.後頸部に58×110×40mmの巨大腫瘤があったため可及的に切除し,mesh graftで植皮した.腫瘍上部の組織は紡錘形の核と細長い胞体を持つ細胞が波状に増殖し,neurofibroma様の所見を呈した.腫瘍下部は異型性の強い紡錘形細胞が主体で,一部粘液腫様の細胞の混在もみられた.免疫組織学的検査ではS−100,NSEが陽性を示した.以上よりmalignant peripheral nerve sheath tumorと診断した,術後13か月を経過した頃より,植皮下に腫瘤が再発したため再度腫瘍を切除し,電子線照射50Gyを行った.組織は前回と同様であった.7か月後,右頸部にリンパ節転移をきたしたため,さらに電子線を50Gy追加照射した.現在のところ遠隔転移は認めていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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