icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻4号

2002年04月発行

症例報告

アモキシシリンによる間擦疹型薬疹の1例

著者: 小鍛治知子1 堀田隆之1 塩原哲夫1

所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.320 - P.323

文献概要

 28歳,女性.鼠径・腋窩を中心に全身に拡大する瘙痒性紅斑を主訴に当科を初診した.犬咬傷にてアモキシシリン(サワシリン®)を3日間内服,中止2日目より両腋窩,鼠径,左上下肢,左膝窩に一部環状を呈する紅斑が出現した.組織所見では表皮向性リンパ球浸潤と血管周囲性の好中球・好酸球浸潤および核塵が認められた.アモキシシリンのパッチテストは陰性であったが,2か月後に行った1/10量の内服テストにて,2時間後に同じ部位に皮疹が誘発された.皮疹の特徴的な発症部位より間擦疹型薬疹と診断したが,同様の臨床症状を呈する薬疹はこれまでnonpigmenting fixed drug eruption,baboon syndromeなどの名称で報告されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら