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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻4号

2002年04月発行

症例報告

異なる背景をもって発症した柑皮症の2例

著者: 杉内利栄子1 赤羽武弘2 高橋和宏3

所属機関: 1石巻市立病院皮膚科 2石巻市立病院消化器科 3東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座皮膚科学分野

ページ範囲:P.328 - P.330

文献概要

 症例1は37歳,女性.体重減少と全身皮膚の黄染がみられ,胆嚢癌,直腸癌など悪性腫瘍の精査目的で近医より当院消化器を紹介された.ビリルビンを含め肝機能検査は正常.腹部エコー,CTにて肝・胆道系に異常なし.胃・腸ファイバー所見で粘膜が黄色調を呈しているほかは異常はなかったため,当科を紹介された.菜食主義という自覚はなかったが,カロチン697μg/dlと身長150cm,体重36kgとかなりのやせを認め,神経性食思不振症を考えた.症例2は65歳,女性.肉,油をとり,皮疹が出現したことがあり,近医外科で食物アレルギーを指摘されて,ここ10年食事制限をしていた.最近,皮膚が黄色いと感じ,消化器科受診.一般血液検査に異常はなく,当科を紹介された.カロチン336μg/dl,偏食による柑皮症と診断.栄養指導を実施した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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