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症例報告
Trichoepithelioma multiplexの小児例
著者: 亀谷葉子1 原田玲子1
所属機関: 1東京電力病院皮膚科
ページ範囲:P.354 - P.356
文献購入ページに移動 6歳,女児.4歳頃から左右対称性に鼻唇溝から頬部に多発する丘疹があり,徐々に増加してきた.病理組織所見は一部表皮と連続性に真皮浅層に基底細胞様細胞から構成される腫瘍塊が存在.家族歴を欠いていたが,臨床所見と合わせてtrichoepithelioma inultiplexと診断した.1982〜2000年6月までに本邦で報告された48症例につき若干の統計的考察を加えた.48症例中,自験例は最年少症例に次いで若かった.11種類の抗ケラチンモノクローナル抗体を用いて免疫組織化学的に検討を行った.その結果,本腫瘍は外毛根鞘峡部以下に分化していると考えられた.
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