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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻4号

2002年04月発行

文献概要

症例報告

PUVA療法中の成人T細胞白血病・リンパ腫に対して塩酸プロカルバジンの内服を併用した1例

著者: 生駒晃彦1 森田和政1 高垣謙二1 長廻錬2 小笹正三郎3

所属機関: 1島根県立中央病院皮膚科 2島根県立中央病院検査技術科 3小笹皮膚科

ページ範囲:P.370 - P.372

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 88歳,女性.体幹部に次々と浸潤を触れる紅斑が出現し,菌状息肉症としてステロイド外用剤にて治療されていたが,背部の紅斑は消退せず一部は腫瘤化した.皮膚病理組織所見,血液検査所見より成人T細胞白血病・リンパ腫(ATLL)と診断した.PUVA療法により皮疹の改善がみられたが,少数ながら末梢血中にATL細胞がみられたことから,塩酸プロカルバジンの内服も開始した.皮疹は速やかに消退して色素沈着を残すのみとなり,末梢血からもATL細胞は検出されなくなった.しかし,塩酸プロカルバジンの副作用と思われる汎血球減少とカリニ肺炎を発症した.PUVA療法はATLLに有効であることと,化学療法の適用については慎重になる必要があることを認識した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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