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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻5号

2002年04月発行

文献概要

Derm.2002

専門はまわりによってつくられる

著者: 立花隆夫1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科皮膚病態学

ページ範囲:P.16 - P.16

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 昭和56年に京都大学医学部皮膚科に入局して20年経つが,研修医として1年,医長として2年の計3年間,福井赤十字病院に出向した以外は大学病院に勤務している.最近では皮膚外科を専門として年間約350例の手術を行っているが,はたして20年前にこのような自分の姿を想像したであろうか?
 まわりの人は好きで皮膚外科をやっているのだろうと思っているようだが,答えは“ノー”である.私が京都大学に入局した当時は,形成外科が皮膚科と耳鼻科から分離,独立したとはいうものの,かなり親密な関係を保っており,転科することなく,もともと皮膚科に所属していた形成外科医に依頼して入院患者の手術を行っていた.そのため,手術室では皮膚科手術のみならず他の形成外科手術を自由に見学でき,また同じ病棟でもあったため,形成外科医に直接外科手技を指導してもらうなど,形成外科の世界を皮膚科医でありながら垣間見ることができたのは確かに幸運であった.しかし,本当に皮膚外科に興味があれば,その時点で迷うことなく形成外科に転科していたであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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