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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻5号

2002年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2002 1.最近話題の皮膚疾患

Aeromonas壊死性軟部組織感染症

著者: 立山直1 松岡博史2 大西真3 林哲也3 瀬戸山充1

所属機関: 1宮崎医科大学皮膚科学教室 2宮崎医科大学集中治療部 3宮崎医科大学微生物学教室

ページ範囲:P.20 - P.25

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 Aeromonas属のA.hydrophilaとA.sobriaは食中毒起因菌の1つに指定されており,下痢発症菌としての細菌学的研究は比較的よくなされている.しかしA.hydrophilaとA.sobriaが極めて致死率の高い壊死性軟部組織感染症(necrotizing soft tissue infection:NSI)を引き起こすことはあまりよく認識されておらず,NSIの発症メカニズムは現在までのところ不明である.類似の病態であるVi—brio vulnificusによるNSIは,肝硬変に特異的に多く発症し,消化器症状は軽度で,7割が死亡している.一方,AeromonasによるNSIは,肝硬変にも多く発症するが,ほかに白血病,胃癌などの悪性疾患患者にも発症し,血性下痢など激しい消化器症状を呈することが多く,ほとんどの症例が死亡している.急速に進行し,治療にほとんど反応せずに,病院に搬入後数時間のうちに死亡する症例もある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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