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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻5号

2002年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2002 2.皮膚疾患の病態

ロリクリン・ノックアウトマウス

著者: 須賀康1

所属機関: 1順天堂大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.53 - P.57

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 ロリクリン遺伝子をジーン・ターゲッティングしたロリクリン・ノックアウトマウスは,生下時には発赤,光沢,透明感のある角化症様の表現型を呈するが,transepidermal water loss, dye perme—abilityなどによるバリアー機能の解析では正常コントロールとの差が明らかではない.しかしながら,角層の表皮細胞にテープ・ストリッピング,煮沸,超音波処理などの機械的なストレスを加えて解析を行うと,コントロールに比べて明らかにバリアー機能の障害を有することが判明した.このため,ロリクリンは外界からの機械的なダメージに対して身を守る役割を有する蛋白であると推定された.現在,作製されたノックアウトマウスを利用してロリクリンの遺伝子変異や発現異常を伴うさまざまな皮膚疾患が解析されており,すでにいくつかの興味ある情報も得られているので紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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