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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻5号

2002年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2002 3.新しい検査法と診断法

定量的軸索反射性発汗試験(QSART)

著者: 江石久美子1 竹中基1 片山一朗1

所属機関: 1長崎大学大学院医学研究科神経感覚医学講座皮膚科学分野 2

ページ範囲:P.73 - P.76

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 アトピー性皮膚炎(AD)の発汗機能を検討するために,定量的軸索反射性発汗試験(QSART)を用いて成人AD患者前腕皮疹部と無疹部の発汗機能を調べた.QSARTは軸索反射性発汗に基づく検査法であり,より定量的に汗を測定することができる.AD患者18例,健常人40例に対しアセチルコリン(ACh)のイオントフォレーシス刺激後,発汗までの発現時間,発汗量(AXR),ACh直接刺激による発汗量(DIR)を測定した.AD患者は健常人より有意に発現時間の延長がみられ,AXRは有意に減少しており,どちらも皮疹部において顕著であった.一方,DIRはやや減少していたが,大きな低下は認めなかった.また,治療により発現時間およびAXRは改善傾向がみられた.このことより,ADでは節後性の交感神経機能低下が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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