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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻5号

2002年04月発行

文献概要

Derm.2002

患者満足度

著者: 相馬良直1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.96 - P.96

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 患者は何を期待して医療機関を受診するのだろうか.以前は“病気がよくなること”を期待しているのだと,単純に考えていた.正しい診断を下して適切な治療方針を立て,それにより“疾患の治癒またはコントロール”を目指すというのが医師の務めであると思っていたし,それがうまくいけば患者は喜んでくれるものと信じていた.しかし困ったことに,患者が医師に期待するのはそのような単純なことではない.
 治療を希望せず,説明だけ聞けばよいと思ってくる人がいる.簡単な治療でよくなるならばいいが,ややこしい治療だったら面倒だからやりたくないと思っている人もいる.短日通院してでも治したいと思っている人もいれば,1回だけ診てもらうつもりでくる人もいる.セカンドオピニオンを求めてくる人もいるし,ある特定の治療のみを希望する人もいる.ときには,自分の話を途中でさえぎったりせずに時間をかけて全部聞いてくれて,「心配ありませんよ,大丈夫ですよ」といってくれるのだけを望んでいる人がいる.そうかと思うと,しゃべるのが面倒なのか,“黙って座ればぴたりと当たる”式の診療を望む人もいるし,病気の説明など聞いてもわからないので,とにかく早く治る薬をくれという人もいる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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