icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻5号

2002年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2002 4.皮膚疾患治療のポイント

アナフィラクトイド紫斑のステロイド全身投与の適応

著者: 狩野葉子1

所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.99 - P.102

文献購入ページに移動
 アナフィラクトイド紫斑へのステロイド全身投与についての考え方をまとめる.細菌感染などの先行症状が明確な場合,ステロイド投与は必ずしもfirst lineの治療として適応ではない.激しい腹痛がある場合には,ステロイド以外に奏効する薬剤がなく,ステロイド投与が適応となる.尿蛋白が1日1g以上の場合には積極的に腎生検を行い,その組織所見を確認したうえでステロイドの投与を決定する.尿蛋白が1g未満の場合でも特に紫斑の分布が広範囲で,かつ紫斑の持続期間が長い症例では,遅れて腎障害をきたす例が多いため,尿所見に注意してステロイドの投与を考慮しつつ経過をみていく必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?