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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻5号

2002年04月発行

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2002

4.皮膚疾患治療のポイント

乾癬のnarrow-band UVB療法

著者: 森田明理1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.106 - P.111

文献概要

 新たな波長特性を持つnarrow-band UVB(NB-UVB)やUVA 1(340〜400nm)などの紫外線を用いた治療が,ヨーロッパを中心として臨床応用されている.NB-UVBは先進諸外国で一般的な治療法となり,アジアの一部の国でも導入され,特に乾癬治療では使用頻度が高くなってきている.NB—UVBは,ピークだけでなく,ほとんどが311〜312nmに分布する非常に幅の狭い波長である.現在までに乾癬,アトピー性皮膚炎,多形日光疹,白斑,菌状息肉症などに有効性が認められている.乾癬の治療では,今までのUVB(broad-band UVB:BB-UVB)に比べ効果が優れること,またPUVAと同等の効果が得られることが明らかとなっている.ソラレンを用いないため,遮光などの生活の制限もなく,胃腸・肝障害などの全身の副作用もない.発癌性はBB-UVBやPUVAに比べ少ないというのがマウスの実験結果から推定されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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