icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻5号

2002年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2002 5.皮膚科医のための臨床トピックス

日本紅斑熱の臨床

著者: 馬原文彦1

所属機関: 1馬原医院

ページ範囲:P.155 - P.157

文献購入ページに移動
 日本紅斑熱は紅斑熱群に属するリケッチア感染症で,マダニにより媒介される急性熱性発疹症である.病原体はRickettsia japonicaである.臨床的には,高熱,発疹,刺し口を3徴候とし,慈虫病と類似する症状を呈するが,詳細に観察すると異なる点も多い.本症は1999年4月から施行された感染症新法により第4類全数把握感染症に指定されており,徐々に疫学的なデータも蓄積されつつある.しかし,2001年に治療の遅れによる日本紅斑熱による初の死亡例が確認されるなど,第一線医師への警鐘が鳴らされている.媒介動物であるマダニ類の最近の研究から,日本紅斑熱以外の紅斑熱群リケッチア症の存在の可能性も指摘されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?