icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻6号

2002年05月発行

文献概要

今月の症例

先天性巨大母斑細胞母斑に対する早期curettageの有効性

著者: 木本雅之1 小林誠一郎1 鈴木洋介1 布袋祐子1 谷川瑛子1 西川武二1 清水宏2 中島龍夫3

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室 2北海道大学大学院医学研究科皮膚粘膜病学分野 3慶應義塾大学医学部形成外科学教室

ページ範囲:P.399 - P.402

文献購入ページに移動
 2か月の女児.右下肢に先天性巨大母斑細胞母斑あり.新生児期における先天性母斑細胞母斑では,色素を持つ真皮浅層部の母斑細胞が容易に剥離される性質を持っている.Curettage法は鋭匙を用いて母斑を掻爬し色素部を剥離していく方法であり,1987年,Mossにより報告された.本症は従来,治療が非常に困難であるために無治療で経過観察せざるをえない場合が多かったが,curettage法は高い整容的効果を持っており,本症に非常に有効な方法である.ただし,本法は施行時期が新生児期に限られるということを皮膚科医が熟知しておくことが重要であると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?