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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻6号

2002年05月発行

文献概要

症例報告

末梢血好酸球,IgE高値を示したnapkin psoriasisの1例

著者: 弓削真由美1 青木見佳子1 川名誠司1

所属機関: 1日本医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.411 - P.413

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 7か月,女児.生後2か月より外陰部,臀部のおむつ皮膚炎様の紅斑,びらんとして始まり,徐々に全身に鱗屑が付着する紅褐色局面を呈する乾癬様の皮疹が拡大した.病理組織学的に乾癬型反応を認め,ステロイド剤の外用にて軽快した.発症から皮疹が消退するまでに6か月を要したが,nap—kin psoriasisとしてほぼ典型的と思われた.しかし,頭部,顔面の鱗屑,痂皮,びらん,浮腫を伴うびまん性の紅斑は脂漏性皮膚炎様で,血液検査では好酸球が7,155/μl,IgE 2,300 U/mlと高値を示した.本症例からはnapkin psoriasisの病態として,特殊型の脂漏性皮膚炎およびアトピー素因の関与が考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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