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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻6号

2002年05月発行

文献概要

症例報告

Mucoepidermoid carcinomaの1例

著者: 原藤玲1 鈴木洋介1 村田隆幸1 谷川瑛子1 石河晃1 田中勝1 中嶋英雄2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室 2慶應義塾大学医学部形成外科学教室

ページ範囲:P.461 - P.464

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 57歳,男性.上口唇に潰瘍を伴う結節を認め,組織学的に高分化型のmucoepidermoid carcinomaと診断し,辺縁より1cm離して拡大切除した.術後6か月の経過で再発・転移を認めていない.本腫瘍は大唾液腺に好発し,口唇発症は1.4〜5.4%と稀であり,調べえた限り,本邦における口唇発症例は17例であった.拡大切除例では再発・転移を認めた報告はなく,本症口唇発症例の治療としては,拡大切除術が第一選択と考えられた.切除範囲については,組織学的分化度を考慮して設定する必要があると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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