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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻6号

2002年05月発行

文献概要

症例報告

皮膚線維腫から発生したと考えられるatypical fibroxanthoma

著者: 藤本晃英1 八田尚人1 高田実1 竹原和彦1 柳下邦男2

所属機関: 1金沢大学大学院医学研究科循環医科学専攻血管分子科学講座皮膚科学 2柳下形成外科医院

ページ範囲:P.465 - P.467

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 42歳,男性.1年前に出現した左アキレス腱部の10×10mmのドーム状に隆起した黒褐色腫瘤を単純切除.切除標本の組織像は真皮内における異型性の顕著な大型細胞の増殖を示し,多核の巨細胞,異型核分裂像も散見された.腫瘍の下部にはstoriform patternを示す異型性の乏しい紡錘形細胞の増殖を認め,皮膚線維腫の像が併存していた.免疫組織化学的に腫瘍細胞はビメンチン陽性,CD 34,サイトケラチン,デスミン陰性.第XIIIa因子は大部分の異型腫瘍細胞には陰性であったが,腫瘍下部の紡錘形細胞では陽性であった.皮膚線維腫から発生したatypical fibroxanthomaと診断し,切除瘢痕より1.5cm離して拡大再切除し植皮した.術後2年経過した現在,再発・転移は認められない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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