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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻7号

2002年06月発行

文献概要

症例報告

原発性胆汁性肝硬変—CREST重複症候群の1例

著者: 河合幹雄1 山田悟1 竹崎英一2 佐野村誠2 有廣光司3 中山宏文3 片岡和洋4

所属機関: 1国立呉病院皮膚科 2国立呉病院消化器科 3国立呉病院臨床検査科 4片岡皮膚科

ページ範囲:P.521 - P.524

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 58歳,女性.3年前より左第4趾外側に鶏眼様結節を生じ当科を受診した.初診時同部に母指頭大の皮下結節を認め,X線検査,皮膚生検にて石灰沈着を認めた.ALP,γ—GTP,IgMは軽度高値,抗核抗体1,280倍以上(discrete pattern),抗セントロメア抗体1,280倍であった.右第1〜2指間にもX線検査で石灰沈着を認め,Raynaud現象,手指の浮腫性硬化もみられたが,食道病変,毛細血管拡張は確認されず不完全型CREST症候群と診断した.また黄疸・瘙痒はみられず,抗ミトコンドリア抗体160倍,肝生検像ではグリソン鞘周囲にリンパ球浸潤がみられ,一部で線維化を認めたため,無症候性の原発性胆汁性肝硬変(PBC)と診断した.HLA検査では,DR8,DR9が陽性であった.最近提唱されているPBC-CREST重複症候群と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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