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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻7号

2002年06月発行

文献概要

症例報告

躯幹に多発する孤立性丘疹を生じた好酸球性膿疱性毛包炎の1例

著者: 杉内利栄子1 中野浩2 相場節也3

所属機関: 1石巻市立病院皮膚科 2石巻市立病院耳鼻科 3東北大学大学院医学系研究科内科病態学皮膚科学分野

ページ範囲:P.537 - P.539

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 16歳,男性.上咽頭癌にて東北大学病院で放射線治療を施行後,当院耳鼻科,放射線科に通院していた.1999年8月中旬より前胸部に多発する孤立性の毛嚢炎様皮疹が出現.ミノサイクリン200mgの内服,betamethasone−17—valerate軟膏を外用し,一時は軽快したが,背中にも同様の皮疹が急激に増加してきたため生検した.組織学的に毛嚢周囲にリンパ球,好酸球を中心とする炎症細胞浸潤を認め,好酸球性膿疱性毛包炎と診断した.インドメタシン内服にて皮疹は軽快した.臨床像がこれまでには報告のない珍しい症例であった.なお,HIV抗体は陰性であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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