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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻7号

2002年06月発行

文献概要

症例報告

口唇に生じたacinic cell carcinomaの1例

著者: 原藤玲1 鈴木洋介1 小林誠一郎1 谷川瑛子1 田中勝1 中嶋英雄2 西川武二1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室 2慶應義塾大学医学部形成外科学教室

ページ範囲:P.550 - P.552

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 49歳,女性.下口唇に結節が生じ,単純摘出後,病理組織学的にacinic cell carcinomaと診断された.全身検索にて転移を示唆する所見を認めず,術創辺縁より1cm離して拡大切除した.術後約1年の経過で再発・転移を認めていない.
 本腫瘍は耳下腺に好発する唾液腺由来の腫瘍で,口唇発生は稀である.本腫瘍は唾液腺悪性腫瘍の中では予後は比較的良好である.しかし,口唇発生例においても再発や転移,死亡例の報告があり,十分な拡大切除と長期間にわたる注意深い経過観察が必要であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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