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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻7号

2002年06月発行

文献概要

症例報告

外傷性瘢痕より生じた左中指有棘細胞癌の1例

著者: 藤井紀和1 杉浦久嗣1 上原正巳1 土井秀明2 小川豊2

所属機関: 1滋賀医科大学医学部皮膚科学教室 2関西医科大学形成外科学教室

ページ範囲:P.561 - P.563

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 62歳,男性.約8年前,琵琶湖で漁をしているとき,魚の背びれで左中指に外傷を受け,治癒後に角化性結節が生じた.初診の約1週間前より同部に皮膚潰瘍が出現.約2か月間保存的治療を行ったが,難治のため皮膚生検を施行し,有棘細胞癌と診断した.所属リンパ節転移も認めた.原発巣の手術療法,放射線療法,化学療法を行ったが,リンパ節郭清は患者の希望で施行しなかった.瘢痕を発生母地とする瘢痕癌は他の有棘細胞癌に比べて予後が悪いとの報告がある一方で,予後が比較的よいとの報告もみられる.当科における外傷,熱傷瘢痕癌について考察も含めて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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