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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻8号

2002年07月発行

原著

基底細胞癌の発生母地についての病理組織学的検討

著者: 村澤章子1 木村鉄宣2

所属機関: 1北海道勤労者医療協会中央病院皮膚科 2札幌皮膚病理研究所

ページ範囲:P.581 - P.583

文献概要

 基底細胞癌の発症病理に関して,発生母地を示唆する所見につき言及した.基底細胞癌の腫瘍細胞が,既存の表皮基底細胞層や毛包上皮と連続する所見は,基底細胞癌が表皮基底細胞層または毛包上皮を発生母地としていることを示唆する所見であると判断した.自験例102例の基底細胞癌の病理組織学的検討では,腫瘍細胞が表皮基底細胞層とのみ連続している所見は102例,毛包漏斗部上皮とのみ連続している症例は16例に認められた.これより,基底細胞癌の発生母地としては表皮基底細胞層と毛包上皮の両者の可能性があると推測した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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