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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻8号

2002年07月発行

今月の症例

胸腔鏡下肺生検を施行した間質性肺炎合併皮膚筋炎の1例

著者: 濱口儒人1 白崎文朗1 谷内克成1 佐藤伸一1 竹原和彦1 安井正英2

所属機関: 1金沢大学大学院医学系研究科循環医科学専攻皮膚科学 2金沢大学大学院医学系研究科がん医科学専攻内科第3

ページ範囲:P.590 - P.594

文献概要

 44歳,女性.手指関節の紅斑,筋力低下,労作時息切れ,全身倦怠感を主訴に当科を受診した.受診時,手指関節伸側・屈側に軽度浸潤を触れる暗紫紅色斑があり,握力は左右とも8kgと低下していた.検査所見ではCK,アルドラーゼは正常範囲内であったが,%クレアチン尿は約50%と上昇していた.左上腕三頭筋の筋生検で軽度のリンパ球浸潤を認めた.胸部CTで両側下肺野にすりガラス影,斑状影を認め,PO2は低下,A-aDO2は開大していた.胸腔鏡下肺生検を施行したところ,病理組織像は炎症細胞浸潤と一部に線維化を認め,nonspecific interstitial pneumonia(NSIP)group IIと診断した.以上より間質性肺炎を合併した皮膚筋炎と診断した.ステロイド投与により全身症状,呼吸機能,肺間質影の改善を認めた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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