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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻8号

2002年07月発行

症例報告

ステロイドパルス療法で救命しえた中毒性表皮壊死症型薬疹の1例

著者: 浅古佳子1 和田秀文1 高倉桃子1 杉田泰之1 相原道子1 岡澤ひろみ2 川口とし子2 池澤善郎1

所属機関: 1横浜市立大学医学部皮膚科学教室 2横浜南共済病院皮膚科

ページ範囲:P.613 - P.616

文献概要

 17歳,男性.感冒症状が出現したため,市販の感冒薬パブロンS錠®を内服したところ皮疹が出現.前医にてTENと診断され,リン酸ベタメタゾン16mgの投与により皮疹は一時改善したが,ステロイド減量により急速に再燃,悪化したため当科に転院した.転院時,表皮剥離性病変が全体表面積の約70%にも及ぶ広範囲な致死性TENの症例であり,直ちに実施されたステロイドパルス療法により,病勢の急速進展を抑え救命することができた.その後に実施されたDLSTでパブロンS錠®とその成分であるアセトアミノフェンが陽性であった.また入院当初血清IL-6やIL-8の高値が認められたが,症状の軽快とともに低下した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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