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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻9号

2002年08月発行

原著

瘙痒の程度の新しい判定基準を用いた患者日誌の使用経験

著者: 川島眞1 原田昭太郎2 丹後俊郎3

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2NTT東日本関東病院 3国立保健医療科学院技術評価部

ページ範囲:P.692 - P.697

文献概要

 瘙痒は慢性蕁麻疹,アトピー性皮膚炎をはじめ,種々の皮膚疾患の主要な症状の一つであるが,その客観的な評価は難しい.われわれは瘙痒の評価法として,新しい5段階評価による判定基準に基づいた患者日誌による痒みの評価を,新規抗アレルギー剤(一般名:塩酸フェキソフェナジン)の慢性蕁麻疹に対する用量検索試験で実施した.その結果,同剤の1回投与量60mg群および120mg群では,10mg群に比べ有意なスコア減少が確認できた.また,従来行われてきた医師による全般改善度評価の結果ともよく一致していた.患者日誌による評価は,簡便かつ経目的推移の評価も可能であり,われわれは蕁麻疹のみならずアトピー性皮膚炎やその他の瘙痒性皮膚疾患でも同様の評価を実施した.患者日誌による瘙痒の評価は,さまざまな瘙痒性皮膚疾患において日常診療上も十分に使用することが可能と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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