icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻9号

2002年08月発行

今月の症例

先天性無トランスフェリン血症に伴うヘモクロマトーシスの1例

著者: 上田周1 有川順子1 石黒直子1 川島眞1 川上義2

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2日赤医療センター小児科

ページ範囲:P.698 - P.700

文献概要

 43歳,女性.6歳頃より低色素性貧血が出現し,10歳時に無トランスフェリン血症と診断され,17歳まで輸血,乾燥血漿,17歳よりアポトランスフェリン製剤を投与されていた.35歳頃より両下腿に色素沈着が出現し,某病院皮膚科で生検の結果,真皮にヘモジデリンの沈着を指摘された.1997年6月頃より右手関節に淡い色素斑を認め,徐々に拡大したため当科を受診した.病理組織学的には真皮中層から脂肪織にかけてびまん性に褐色の沈着物を認め,同物質は鉄染色で陽性を示し,手関節部の色素斑も無トランスフェリン血症に伴うヘモクロマトーシスと診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら