icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻9号

2002年08月発行

文献概要

症例報告

陰部に生じた好酸球性膿疱性毛包炎

著者: 伏見英子1 有川順子1 檜垣祐子1 川島眞1 川上理子2 大河内仁志3

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2聖母病院皮膚科 3東京大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.724 - P.726

文献購入ページに移動
 27歳,男性.2週間前より陰茎基部に紅斑,丘疹が出現し,増数,拡大したため当科を受診した.初診時,陰茎基部から陰嚢にかけて,膿疱を伴い,浸潤のある紅斑局面と毛孔一致性の紅色丘疹ないし小結節を認め,瘙痒があった.組織像は毛包とその周囲に稠密な好酸球浸潤があり,毛包壁の破壊を認め,好酸球性膿疱性毛包炎と診断した.プレドニゾロン,次いで塩酸ミノサイクリン,インドメサシンの内服を併用したが若干の軽快にとどまった.きわめて稀な部位に生じた点と,通常奏効するとされる治療で十分な効果が得られず,治療経過からも特異な1例と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?