icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科56巻9号

2002年08月発行

症例報告

Hydroxyurea投与中にみられた皮膚潰瘍の1例および本邦報告例の検討

著者: 濱直人1 宮本由香里1 大塚俊1 山蔭明生1 山崎雙次1

所属機関: 1獨協医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.748 - P.750

文献概要

 62歳,女性.慢性骨髄性白血病(以下,CML)に対し1996年3月よりハイドロキシウレア(以下,HU)1,000〜1,500mg/dl/日にて治療され,2年5か月後の1998年8月,両足踵部に黄白色壊死を付した深い有痛性潰瘍が出現した.HU中止により潰瘍は急速に治癒したことより,HUに起因する皮膚潰瘍と考えた.組織所見では血管炎はみられなかったが血管周囲にリンパ球を主体とする炎症細胞浸潤,血管壁の肥厚,血管内腔の閉塞を認め,蛍光抗体直接法は陰性であった.以上より,潰瘍形成にはHUによる何らかの血管障害が関与している可能性が考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら