icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻1号

2003年01月発行

文献概要

症例報告

G群連鎖球菌により両側下肢に蜂窩織炎をきたした1例

著者: 種瀬啓士1 新関寛徳1 山崎雄一郎1 木村納子2 福島龍貴2

所属機関: 1国立病院東京医療センター皮膚科 2国立病院東京医療センター総合診療科

ページ範囲:P.65 - P.68

文献購入ページに移動
 69歳,女性.基礎疾患として両側下肢のリンパ浮腫があり.感冒様症状に続いて両下肢の発赤腫脹を主訴に当院受診し,入院となった.来院時の白血球数は1,300/μlと低値を示した.入院後血圧低下,尿量減少,血小板数減少,プロトロンビン時間延長を伴うstreptococcal toxic-shock syndrome様症状を呈した.血液培養ではG群β溶血性連鎖球菌が検出され,抗生剤の点滴静注と輸液,メシル酸ガベキサート投与により治療した.基礎疾患がある患者で,下肢に両側性に蜂窩織炎を生じている場合には敗血症やそれに伴う多臓器障害をきたす可能性も考慮する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?