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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻1号

2003年01月発行

症例報告

糖尿病に併発した汎発性環状肉芽腫

著者: 朴順華1 新藤季佐1 鈴木伸典1

所属機関: 1大阪市立総合医療センター皮膚科

ページ範囲:P.75 - P.77

文献概要

 60歳,女性.12年前より糖尿病で加療されていた.6年前,右手背に紅斑性局面が出現し,以後皮疹が拡大してきたので来院した.初診時,右手背に紅斑性局面があり,前腕,大腿,頚部にも紅斑が多発していた.皮膚病理組織では,真皮上層から中層に膠原線維の変性があり,その周囲に組織球,リンパ球の細胞浸潤が取り囲んだ肉芽腫を形成していた.Elastica van Gieson染色では,膠原線維の変性と変性病巣内で弾力線維の減少がみられた.明らかなpalisading patternは認めなかった.文献的に糖尿病に併発する環状肉芽腫は非定型疹で汎発型の頻度が高いとされているが,自験例でもそれに一致する所見と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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