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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻10号

2003年09月発行

文献概要

今月の症例

陰茎に潰瘍を呈した悪性萎縮性丘疹症(Degos病)

著者: 岩垣正人1 平田靖彦1 佐藤宏彦2

所属機関: 1国立高知病院皮膚科 2国立高知病院小児外科

ページ範囲:P.865 - P.867

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 64歳,男性.原因不明の多発性小腸穿孔による腹膜炎に対して当院外科にて回腸切除術を施行された.前胸部と右上腕部に中央が黄白色で陥凹し,辺縁が淡紅色で隆起する丘疹と陰茎の潰瘍を認めた.臨床像,病理組織像より悪性萎縮性丘疹症(Degos病)と,それに伴う多発性小腸穿孔と診断した.現在はアスピリン配合剤(バファリン(R))81mgの投与にて経過観察中で,腹部症状の再燃は認めていない.特徴的な皮疹と多発性小腸穿孔に加え,Degos病にはきわめて稀である陰茎に潰瘍を呈した症例を,若干の考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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