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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻10号

2003年09月発行

文献概要

症例報告

クレアチニンキナーゼ上昇をみなかった皮膚筋炎の1例

著者: 奥田富士子1 陳貴史1 筏さやか1 益田浩司1 加藤則人1 岸本三郎1 伊地智俊晴2

所属機関: 1京都府立医科大学皮膚科学教室 2京都府立医科大学神経内皮膚科学教室

ページ範囲:P.886 - P.888

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 27歳,女性.初診の約2年前から両手背に紅斑が出現した.その後,顔面にも紅斑が拡大し,倦怠感,筋力低下を伴うようになった.初診時,ヘリオトロープ疹,Gottron徴候,大腿部の筋の把握痛を認めた.クレアチニンキナーゼやアルドラーゼなどの筋原性酵素は正常範囲であったが,筋電図では筋原性変化,筋生検では筋線維の変性,炎症細胞の浸潤がみられた.以上より皮膚筋炎と診断し,プレドニゾロン50mg/日より治療を開始したところ,皮疹,筋力ともに徐々に回復し,経過中,間質性肺炎や悪性腫瘍の合併はみられなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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