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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻10号

2003年09月発行

文献概要

症例報告

インスリン依存性糖尿病患者の経過中に急激に発症したacquired perforating dermatosis

著者: 小棚木麻衣子1 中島康爾1 野村和夫1

所属機関: 1青森県立中央病院皮膚科

ページ範囲:P.897 - P.899

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 38歳,男性.10歳時よりインスリン依存性糖尿病にてインスリン治療中.38歳時より両足関節にそう痒感を伴う孤立性の小結節が出現し始め,掻破しているうちに急激に上行性に拡大してきた.初診時,四肢に紅色および褐色調の小結節が散在性にみられ,各個疹の中央部は角栓を有していた.病理組織学的所見では角栓は壊死物質や錯角化物質から構成されており,表皮は陥凹していた.それまでは早期腎症の第Ⅱ期糖尿病性腎症であったが皮疹出現の2か月後,感冒様症状をきっかけに急激に腎機能が悪化し,血液透析療法を導入した.本症の発症には従来,血液透析が要因の一つとして挙げられているが,自験例は透析導入前に急激に発症し,また発症直後に腎機能の悪化がみられたことは注目すべき点と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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