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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻10号

2003年09月発行

文献概要

症例報告

ステロイド内服と外用PUVA療法で軽快した線状強皮症の1例

著者: 藤田真弓1 宮岡由規1 井上利之1 滝脇弘嗣1 荒瀬誠治1

所属機関: 1徳島大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.933 - P.935

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 40歳,女性.初診の約9か月前に左肘に硬化局面が出現.近医で限局性強皮症と診断されステロイド外用で一時軽快したが,皮疹が再燃,また新生・拡大し,手指や左下肢にも及んだために当科を受診した.左肘を中心にわずかな熱感を伴い光沢を有する帯状の淡褐色硬化性局面が認められ,左大腿から下腿にかけても線状に連なった同様の皮疹が認められた.また左手指関節は腫脹し,可動域が制限されていた.病理組織学的には,血管周囲に細胞浸潤が認められ,膠原線維の膨化,増加と脂肪組織の萎縮,線維化がみられた.皮疹の急速な増悪と関節の可動域制限が認められたため,ステロイド内服と外用PUVA療法を併用したところ,硬化と関節可動域障害は比較的迅速に改善した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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