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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻11号

2003年10月発行

今月の症例

凝固系の異常を呈した悪性萎縮性丘疹症(Degos病)の1例

著者: 新田悠紀子1

所属機関: 1加茂病院皮膚科

ページ範囲:P.965 - P.968

文献概要

 78歳,女性.軀幹・四肢に5~10mm大の辺縁が堤防状に隆起し,中央部は壊死または萎縮陥凹した皮疹が孤立性に約100個ほど認められた.組織像は真皮上層部の楔状の膠原線維の均一化,脂肪織の小血管に血栓形成をみ,悪性萎縮性丘疹症と診断.皮疹の増悪と並行して,βトロンボグロブリンと血小板第4因子の高値を示したが,多臓器の異常なく,アスピリン内服にて2年間皮疹のみ.文献的考察にて凝固系に異常のあった7症例は消化器系・中枢神経系の血栓を合併していた.βトロンボグロブリンと血小板第4因子の値は病勢と相対しており,画像診断で見つけにくい微小血栓を示す指標となると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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