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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻11号

2003年10月発行

文献概要

症例報告

非イオン性ヨード造影剤イオメプロールによる薬疹の1例

著者: 堺則康12 國本健太3 安藤順4 川名誠司1

所属機関: 1日本医科大学付属病院皮膚科 2北村山公立病院皮膚科 3北村山公立病院脳神経外科 4北村山公立病院放射線科

ページ範囲:P.984 - P.987

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 54歳,男性.脳動脈瘤検査時に非イオン性ヨード造影剤であるイオメプロール(商品名:イオメロン(R))を使用後,7日目にほぼ全身の紅斑が出現.パッチテスト・スクラッチパッチテストにて陽性所見を得,イオメプロールによる薬疹(播種性紅斑型)と診断した.非イオン性ヨード造影剤はイオン性造影剤に比べて,遅発型の副作用が多く,造影剤使用数日後に薬疹が発症したという報告例が複数ある.また,非イオン性ヨード造影剤では,同系の薬剤間での交差感作が多いことが知られる.自験例はこの2つの特徴をともに有していた.同薬剤を使用するに当たっては,遅発型副作用,交差感作の2点に注意する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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