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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻11号

2003年10月発行

文献概要

症例報告

センチネルリンパ節生検を実施した下口唇有棘細胞癌の1例

著者: 森田有紀子1 柴田真一1 榊原章浩1 富田靖1

所属機関: 1名古屋大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1015 - P.1017

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 59歳,女性.2001年8月より,右下口唇に結節が出現し,急激に増大した.術中に原発巣周囲に2%パテントブルーを皮内注(色素法)し,青染した右顎下リンパ節をセンチネルリンパ節として生検し,原発巣を結節の辺縁より5mm離して切除した.結節は病理組織学的に有棘細胞癌で,リンパ節は転移は認められなかった.後に,CTで顎下リンパ節の腫大を3つ認め,再度色素法を行い,2つの顎下リンパ節が青染し,センチネルリンパ節と同定した.リンパ節はいずれも転移は認められなかった.顔面はリンパ流が複雑であり,センチネルリンパ節の同定は困難なため転移判定の適応外とされがちだが,積極的に行うべきと考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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