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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻12号

2003年11月発行

文献概要

症例報告

パンとアセチルサリチル酸の同時投与で生じた食餌依存性サリチル酸誘発性アナフィラキシーショック

著者: 高田智也1 松本喜美1 池田光徳1 小玉肇1

所属機関: 1高知医科大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1062 - P.1064

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 51歳,男性.5年前よりパンを食べた後や,バファリン(R)内服後に膨疹が出現することがあった.パンもしくはバファリン(R)の単独経口投与,およびいずれかの経口投与後に運動負荷を加えた試験では症状の出現を認めなかったが,パンとバファリン(R)の同時投与により,全身の膨疹,血圧低下および意識障害をきたした.本症例は食餌依存性サリチル酸誘発性アナフィラキシーショックの1例であると考えた.食餌依存性サリチル酸誘発性アナフィラキシーショックでは,サリチル酸が発症の準備状態を誘導し,食餌性アレルゲンが特異的IgEを介して肥満細胞からの脱顆粒を増強するのではないかと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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