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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻12号

2003年11月発行

文献概要

症例報告

Lichen purpuricus(aureus)の2例

著者: 脇田加恵1 齊藤典充1 太田幸則1 太田幸宏2

所属機関: 1国立横浜病院皮膚科 2長後皮膚科

ページ範囲:P.1078 - P.1081

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 症例1,16歳,男性.約1か月前より左下腿に暗褐色調で部分的に黄褐色調を呈し,浸潤を触れる病変が出現.組織学的にリンパ球および組織球の稠密な浸潤と赤血球の血管外漏出を認め,lichen purpuricusと診断した.症例2,75歳,女性.下腿の静脈瘤の治療歴があり,それと同側下腿に母指頭大のわずかに浸潤を有する黄褐色調の色素沈着局面を認め,組織像は症例1とほぼ同様であった.静脈瘤の存在からSchamberg病との鑑別を要したが,それに典型的な点状出血のないことよりlichen aureusと診断した.過去10年間における本症報告例についてまとめるとともにlichen purpuricus(aureus)の位置付けについて若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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