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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻12号

2003年11月発行

文献概要

症例報告

ケルズス禿瘡様皮疹を呈した尋常性天疱瘡の1例

著者: 長澤由美1 栗原みどり1 大塚俊1 山崎雙次1

所属機関: 1獨協医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.1086 - P.1088

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 38歳,男性.初診約2か月前より頭部にびらん,排膿が生じた.近医にて加療されるも増悪したため当科を紹介された.頭頂部にびらん,排膿,痂皮,脱毛を認めた.臨床的にケルズス禿瘡を疑ったが,入院後四肢中心に指頭大までの弛緩性水疱および口腔内びらんが出現した.頭部および水疱部生検所見ではいずれも棘融解を認め,DIF所見にて表皮細胞間にIgG,C3が沈着していたため尋常性天疱瘡と診断した.治療はPSL60mg/日,シクロフォスファミド75mg/日にて皮疹が改善した.頭部に限局して初発した尋常性天疱瘡について若干の考察をした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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