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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻13号

2003年12月発行

文献概要

症例報告

CHILD症候群の1例

著者: 鬼頭由紀子1 松本賢太郎1 橋爪秀夫1 戸倉新樹1

所属機関: 1浜松医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.1175 - P.1177

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 6歳,女児.生後6か月頃より左第1趾に角化性紅斑局面が出現し,その後,左鼠径部,左大腿部,左手指,左足趾,左足底にも同様の皮疹が現れた.生後1か月に左股関節を脱臼し,生後4か月に大動脈弁狭窄症,動脈管開存症を指摘された.生後6か月頃より左頭頂部の脱毛,左上下肢の1.5cm短縮を認める.角化性紅斑の病理組織像において,表皮は不全角化,過角化を伴って肥厚し,正常角化を示す部分と不全角化とが交互にみられた.正常角化部では有棘層の上層から顆粒層までインボルクリンが発現していたが,不全角化部ではほとんど発現していなかった.左半身に限局する境界明瞭な角化性紅斑,同側の骨格異常,心奇形より,CHILD症候群と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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