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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻13号

2003年12月発行

治療

尋常性ざ瘡に対する30%グリコール酸(pH1.5)を用いたケミカルピーリングの有用性の検討

著者: 林伸和1 川島眞1

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科

ページ範囲:P.1213 - P.1216

文献概要

 尋常性ざ瘡に対するケミカルピーリングの有効性と安全性を左右比較試験で検討した.20~39歳までの頰部および頸部に炎症性皮疹と非炎症性皮疹が併せて20個以上あり,左右差の少ない尋常性ざ瘡患者30例を対象とした.左頰部・左頸部のみに30%グリコール酸(pH1.5)を用いて2週間おきに最大6回のケミカルピーリングを行い,皮疹数および皮疹の減少率を左右で比較した.併用療法は制限しなかった.試験終了時のケミカルピーリング施術側の炎症性皮疹数,非炎症性皮疹数,総皮疹数の減少率は,いずれも非施術側と比較して統計学的有意差を認め,ケミカルピーリングの有効性を示していた.約2/3の患者に刺激感を認めたが,大半は5分以内に治まる程度のものであった.刺激感については,施術前に十分な説明を行うことで対応可能で,安全性についても問題ないと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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