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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻2号

2003年02月発行

症例報告

塩化リゾチーム軟膏によるアナフィラキシーショック

著者: 古川裕利1 高橋政史1 東條理子1 金子史男1

所属機関: 1福島県立医科大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.135 - P.137

文献概要

 53歳,女性.仙骨部褥瘡の壊死組織除去後,塩化リゾチーム軟膏(リフラップ(R))を約50gを貼布したとろ,外用2時間後に全身の膨疹を生じ,血圧は測定不能でショック状態になった.卵白アレルギーの既往はないが,プリックテストでは塩化リゾチーム(HEL)で陽性を示した.卵白皮内テストおよび卵白IgE-RASTスコア(卵白RAST)も陰性を呈し,HELヒスタミン遊離試験では濃度依存的にヒスタミンの遊離が増大する傾向を示した.卵白RAST陰性でもHELに感作された患者にHELを外用をすることで,アナフィラキシーショックを起こす可能性があり,注意が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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