icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻2号

2003年02月発行

治療

乾癬に対するシクロスポリン療法におけるMEPC製剤への切りかえに伴う薬物動態と臨床効果について

著者: 梅澤慶紀1 馬渕智生1 飯塚万利子1 松山孝1 川久保洋1 小澤明1

所属機関: 1東海大学医学部医学科感覚学系皮膚科部門

ページ範囲:P.201 - P.204

文献概要

 シクロスポリン(CYA)の既存薬剤サンディミュン(R)3.0mg/kg/日(分2)で治療している乾癬患者6症例を対象として,新しいMEPC製剤(ネオーラル(R))への切りかえ前後のCYAの12時間血中動態を観察した.その結果,トラフレベルは約1.2倍,血中濃度-時間曲線下面積は約1.7倍,最高血中濃度は1.8倍と上昇した.PASIスコアは6例中5例で改善を認めた.サンディミュン(R)からネオーラル(R)への切りかえにより,さらなる治療効果が期待できる可能性が示唆された.また,両薬剤の薬物動態を観察した結果,サンディミュン(R)からネオーラル(R)への切りかえ後の用量として,約20~30%の減量が可能であると思われた.一方,同用量での切りかえ直後は,CYA血中動態の変化に伴い副作用が出現しやすくなる可能性があり,血清Cr値を含む一般検査を行い,副作用の出現に注意を要すると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら