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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻3号

2003年03月発行

症例報告

丘疹状の臨床像を呈した血管芽細胞腫の1例

著者: 肥田時征1 高橋博之1 後藤田裕子2 村岡俊二2 佐藤利宏2 伝法玲子3

所属機関: 1札幌厚生病院皮膚科 2札幌厚生病院臨床病理科 3伝法皮膚科医院

ページ範囲:P.303 - P.305

文献概要

 3か月,女児.母親が右胸部の紅色丘疹に気付いたが,放置していたところ徐々に増大してきたため当科を受診.初診時,圧痛,多汗,発毛を認めない数個の充実性丘疹を伴う37×27mmの浸潤性病変を認めた.病理組織学的には真皮中層から下層にかけて小管腔,拡張管腔,充実性胞巣を形成する3種の細胞からなる島状の腫瘍塊を認めた.免疫組織化学的検索では,小管腔を形成する細胞が血管内皮細胞へ,また充実性胞巣部は血管周皮細胞への分化が示唆された.治療としては乳児期に発症する同症では自然消退することがあるため,自験例も10か月間経過観察中であり,浸潤は軽減してきている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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