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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻4号

2003年04月発行

原著

グロムス腫瘍の病理組織診断に有用な免疫組織化学的検索法について―特に汗腺腫とらせん腺腫との鑑別について

著者: 村澤章子1 木村鉄宣2

所属機関: 1北海道勤医協中央病院皮膚科 2札幌皮膚病理研究所

ページ範囲:P.337 - P.342

文献概要

 グロムス腫瘍の免疫組織化学的検討を行い,特に汗腺腫(hidradenoma),らせん腺腫(spiradenoma)との鑑別点を中心に述べた.使用した抗体は9種類であり,結果は,グロムス腫瘍7例ではα-smooth muscle actin(αSMA),muscle actin(HHF35),ビメンチンが陽性,CD34,第VIII因子関連抗原(factorVIII),低分子量サイトケラチン(CAM5.2),epithelial membrane antigen(EMA),carcinoembryonic antigen(CEA),S-100蛋白(S100)が陰性であった.汗腺腫10例,およびらせん腺腫3例では,CAM5.2,EMA,S100が陽性,HHF35,ビメンチン,CD34,factorVIII,CEAが陰性,特にαSMAについては,汗腺腫では陰性,らせん腺腫では陽性であった.グロムス腫瘍を汗腺腫,およびらせん腺腫と鑑別するためには,HHF35,ビメンチン,CAM5.2,EMA,S100に対する抗体を利用すると良い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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