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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻4号

2003年04月発行

文献概要

症例報告

塩酸ネチコナゾールによる接触皮膚炎の1例

著者: 竹内瑞恵1 富山幹1 川口博史1

所属機関: 1国立相模原病院皮膚科

ページ範囲:P.377 - P.379

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 65歳,男性.20年来足爪白癬があり,某医にて塩酸ネチコナゾール(アトラント液(R))を処方されたところ外用3日後より両趾間,足背の紅斑,びらん,浮腫が出現し外用を中止,ステロイド外用剤と亜鉛華軟膏の重層法を開始したがさらに皮疹が悪化,39℃台の発熱も伴ったため入院加療を要した.パッチテストでアトラント液(R)に陽性であったが,施行できたアスタット(R),ニゾラール(R),マイコスポール(R),メンタックス(R),ラミシール(R)では陰性であった.成分別パッチテストでは主剤の塩酸ネチコナゾールに陽性反応が認められた.アトラント(R)による接触皮膚炎の場合は自家感作性皮膚炎に発展する例など,しばしば重篤化することがあり注意が必要と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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