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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻5号

2003年04月発行

特集 最近のトピックス2003 Clinical Dermatology 2003

1.最近話題の皮膚疾患

ラテックス・フルーツ症候群

著者: 冨高晶子1 松永佳世子1

所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.11 - P.16

文献概要

 ラテックスアレルギー患者がクリやバナナを摂取することで,喉,口,目の痒み,口唇や顔面の腫脹,蕁麻疹,気管支喘息様症状,アナフィラキシーショックを生じる即時型アレルギーをラテックス・フルーツ症候群と呼ぶ.ラテックスアレルギー患者の約半数に食物アレルギーが合併すると報告され,原因となる野菜・果物の報告は多岐にわたる.ラテックスアレルギーおよびラテックス・フルーツ症候群は,現時点では原因物質の接触・摂取を回避することが最良の予防策であるが,交差反応が報告されているすべての食物を回避することは難しい.当科において,複数のラテックスアレルギー患者を対象に,症状が誘発された野菜・果物における臨床症状を分類したところ,より重篤な症状を誘発する傾向のある野菜・果物はバナナ,クリ,アボカド,ソバであり,口腔内症状のみ,または刺激により症状が誘発されている傾向のあるものはメロン,トマト,キウイであった.本稿では筆者らの経験した症例を供覧するとともにラテックス・フルーツ症候群について解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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