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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻5号

2003年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2003 Clinical Dermatology 2003 3.新しい検査法と診断法

皮膚科外来でできるEBウイルス検査法

著者: 山本剛伸1 岩月啓氏1

所属機関: 1岡山大学大学院医歯学総合研究科皮膚・粘膜・結合織学

ページ範囲:P.87 - P.93

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 EBウイルス(EBV)感染は急性および慢性感染症のほか,造血系,上皮系あるいは間葉系腫瘍などさまざまな疾患と関連している.EBウイルスの感染様式には潜伏感染と溶解感染があり,発現するウイルス抗原が異なる.ウイルス抗原に対する抗体価検査は急性あるいは慢性感染症においては診断的価値が高い.潜伏感染したEBウイルスの同定にはin situ hybridizationを用いたEBウイルス関連RNAであるEBERの検出法が用いられる.腫瘍化への進行を把握し,予後を予測するには経過を追ってEBV DNAコピー数の測定が有効である.EBV感染細胞のクローン性増殖はEBV-TRを含むDNA断片のサイズが同じであることを証明する.また,造血系腫瘍においてはどのタイプの細胞に感染しているか検査する必要があり,末梢血リンパ球表面形質の解析,免疫染色が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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