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症例報告
膿疱形成を伴った落葉状天疱瘡の1例
著者: 橋本隆1 八戸歩1 小林美幸1 矢野克明1 佐藤紘為1 玉田康彦1 松本義也1
所属機関: 1愛知医科大学皮膚科学教室
ページ範囲:P.469 - P.471
文献購入ページに移動79歳,男性.初診時,全身に鱗屑および痂皮を伴う比較的明瞭な紅斑局面がみられ,さらにびらん,膿疱も散在していた.水疱症,膿痂疹様湿疹,膿疱性乾癬などを疑い,胸部の膿疱および紅斑部より生検施行した.膿疱部の病理所見では角層下および真皮浅層に好中球浸潤,紅斑部においては顆粒層に棘融解像を認めた.さらに蛍光抗体法(直接法,間接法),天疱瘡抗原であるデスモグレイン1(Dsg1)およびデスモグレイン3(Dsg3)の組換え蛋白を抗原としたELISA法を施行した結果,膿疱形成を伴った落葉状天疱瘡と診断した.治療はプレドニゾロン30mg投与,ステロイド外用にて紅斑,膿疱およびびらんは徐々に改善した.
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